胃内視鏡検査
食道、胃、十二指腸を観察し、病気の診断を行ないます。
特に日本人に多い胃癌の早期発見には力を入れています。
当院では経口内視鏡・経鼻内視鏡どちらも選択可能です。
ご希望や病状に応じて選択します。
対象
検診目的(特に40歳以上の方)
胸やけ、胃痛、胃もたれ、吐き気、食欲不振、膨満感などの胃症状のある方
診断可能な疾患
食道: | 食道ポリープ、逆流性食道炎、食道静脈瘤、食道がん、食道粘膜下腫瘍 など |
胃: | 急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍、胃ポリープ、胃腺腫、胃がん、胃悪性リンパ腫 など |
十二指腸: | 十二指腸炎、十二指腸潰瘍、十二指腸ポリープ、十二指腸がん、乳頭部腫瘍 など |
検査上注意点
基本的には、一度外来を受診していただき、診察後予約をとります。
電話予約も可能です。
急ぎの場合は随時、内視鏡検査を行います。
検査費用
医療費3割負担の場合
胃内視鏡検査のみ 4500円〜5500円 (診察料含む)
組織検査が必要な場合 上記 プラス4000〜8000円程度
経鼻内視鏡
内視鏡は胃炎、胃潰瘍、癌などの診断に不可欠な検査です。
しかし、従来の口から入れる胃カメラはのどを通過する際、吐き気を催すことが多いため、その苦しさから敬遠する方も少なくありません。
そういった方には鼻から入れる胃カメラがお勧めです。
当院では先端外径約5.4mmの経鼻内視鏡を使用し、検査時の苦痛を和らげます。
大多数の人が従来の経口カメラより経鼻カメラの方が楽と感じています。
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経鼻内視鏡の利点
- 舌を圧迫しないので、嘔吐反射が少なく、楽に検査可能です。
- 鼻から挿入するため、会話をしながら検査が出来ます。
- 鎮静剤が必要ないため、安全性が高く、車の運転も行えます。
- 鼻腔が狭い場合は口からの挿入も可能です。
● 胃内視鏡検査の流れ
検査前日 | 夜9時までに食事を済ませてください(飲水は可能です)。 |
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検査当日 | 食事を抜き、コップ一杯程度の水以外は摂らないで下さい。 ※常備薬を服用されている方は事前にご相談下さい。 |
前処置 | 胃の中の泡を消す薬を飲んでもらいます。 のどにスプレーで麻酔をかけます。 経鼻内視鏡の場合は、鼻の奥に麻酔をかけます。 ご希望の方には鎮静剤を注射します。 |
検査 | 口あるいは鼻から内視鏡を入れ、食道、胃、十二指腸を観察します。 検査中、必要に応じて組織検査を行います。 検査時間は5~10分程度です。 |
検査後 | 鎮静剤を使用された方は約1時間安静にしていただきます。 検査結果を内視鏡写真をみながら詳しく説明します。 必要に応じて内服薬が処方されます。 |
大腸内視鏡検査
近年、食生活の欧米化などにより、日本人の大腸がんは急増しています。
大腸がんは、症状が出てからでは進行していることが多く、早期に発見するためには、症状のないうちに、検査を受けることが重要です。早めに見つかれば大腸がんはほぼ完治する病気です。現時点で大腸がんの診断に最も有用な検査は大腸内視鏡検査です。
当院での検査
最新のオリンパス内視鏡システムを導入し、安全で苦痛の少ない、精度の高い検査を心掛けています。
以前辛かったと言われる方も、挿入法の工夫や鎮静剤、細いカメラの使用等により、多くの場合苦痛の軽減が可能です。
拡大内視鏡と狭帯域光観察(NBI)を用いた詳細な検査で、腫瘍の早期発見に努めています。
消化器内視鏡専門医が担当しますので、受けようかと悩まれている方もお気軽にご相談下さい。
当院では日帰りの大腸ポリープ切除も行っております。
対象
検診(特に50歳以上の方) | |
便潜血陽性の方 | |
大腸がんが疑われる症状がある方
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大腸がんのリスクの高い方
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診断可能な疾患
大腸ポリープ、大腸がん、大腸憩室、感染性腸炎、虚血性腸炎、偽膜性腸炎、潰瘍性大腸炎、粘膜下腫瘍、クローン病、直腸潰瘍、カルチノイド など
検査前のご注意
原則として、大腸内視鏡検査前には、一度外来を受診して頂きます。
診察により、検査の適応があるかを判断すると共に、食事や下剤の服用などについて説明を致します。
検査費用
医療費3割負担の場合
大腸内視鏡検査のみ 7000円~9000円(診察料、検査食、薬剤などを含む)
組織検査が必要な場合 上記プラス4500円~10000円
大腸ポリープ切除術 検査費用含め23000円~30000円
● 大腸内視鏡検査の流れ
検査前日 | 食事(朝・昼・夕)は消化のよいものを食べて下さい。 ご希望の方には検査食(昼食・夕食)を用意しています。 21時以降は、何も食べないで下さい。 21時に下剤の水薬を内服します。 |
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検査当日 | 朝食は摂らないで下さい(透明な飲み物は可能です)。 ※常備薬を服用されている方は事前にご相談下さい。 朝9時に来院して下さい。 問診、血圧測定後、腸管洗浄液(通常約1.5リットル)を飲んでいただき、腸の中をきれいにします。 便の状態がきれいになった後、検査室に入り、検査着に着替えます。 |
前処置 | 検査の直前に腸の動きを抑える筋肉注射をします。 検査をリラックスして行えるよう、希望の方には鎮静剤も注射します。 |
検査 | 肛門から内視鏡を入れ、大腸全体を観察します。 検査中、一緒に画像をみることも可能です。 検査時間は15分~30分程度です。 ポリープがある場合は、そのまま内視鏡で切除します。 |
検査後 | 検査結果を内視鏡写真をみながら詳しく説明します。 ポリープ切除した場合は生活上の注意事項についても説明します。 鎮静剤を使用された方はしばらく休んだ後に結果説明をします。 |
ヘリコバクター・ピロリ菌について
ピロリ菌は口から侵入し胃の粘膜に感染する菌です。多くの場合子供の頃に感染し、放置すればほぼ生涯にわたって感染が持続します。ピロリ菌感染は、慢性胃炎を引き起こし、その結果、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃癌、胃MALTリンパ腫などの数々の胃の病気を発症させます。
除菌治療は、胃・十二指腸潰瘍の発症や再発を著しく抑え、MALTリンパ腫の多くを消失させます。さらに慢性胃炎患者の胃癌発症を減少させることが報告されています。
平成25年から、内視鏡検査で慢性胃炎と確定診断されれば、保険診療でピロリ菌の感染診断および除菌治療を行えるようになりました。日本人に多い胃癌の有無をチェックするという重要な意義があるため、現在のところ内視鏡検査は必須となっています。
- 診断について
内視鏡検査時に胃の組織を採取して調べる迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法と、胃の組織を必要としない血清および尿中抗体法、便中抗原、尿素呼気試験 があります。 - 除菌治療について
3種類の薬(胃薬1種と抗菌薬2種)を併用し、1週間内服します。一次除菌の成功率は約80%です。不成功に終わった場合、抗菌薬の一部を変更し再度除菌を行いますが、二次除菌の成功率は約90%です。二次除菌までは保険診療で可能です。
副作用として下痢、軟便を20%程度、味覚障害や皮疹を2~5%、肝機能障害を約5%に認めます。除菌に成功した例の5~10%に逆流性食道炎が起こります。 - 除菌判定
除菌治療終了後4週以降(通常2ヶ月以上)に行います。通常、尿素呼気試験または便中抗原法で行います。 - 除菌後の注意点
再感染率は1年間で0~2%程度で再感染の可能性は低いと考えられています。
除菌成功後も胃癌は発生しているため、除菌後も定期的な胃検査は必要です。
禁煙外来
意義
タバコの煙には200種類以上の有害化学物質が含まれ、肺癌、喉頭癌、心臓病などさまざまな病気を引き起こします。その結果、喫煙者は非喫煙者よりも、余命が10年も短くなります。
禁煙を実行すれば、年々病気のリスクが下がり、死亡率が低下することが分かっています。
方法
禁煙を成功させるには、離脱症状をどう乗り越えるかが鍵です。
離脱症状とは、イライラする、集中できない、タバコが吸いたいなどの、いわゆる禁断症状です。
禁煙によって、ニコチンづけになっている体から、ニコチンが抜けていくことで現れます。
飲み薬やニコチンパッチによる治療は、ニコチン切れの離脱症状を緩和し、禁煙を容易にします。
- 飲みくすり(商品名 チャンピックス)
チャンピックスにはイライラなどのニコチン切れ症状を軽くする効果と、タバコを吸ったときにおいしいと感じにくくする作用があります。
禁煙を開始する1週間前より飲み始め、12週内服します。
- ニコチンパッチ(商品名 ニコチネルTTS)
ニコチンを含んだ貼り薬です。1日1回、上腕やおなか、背中などに貼ります。
タバコを吸う替わりに体内にニコチンを補充することで、離脱症状を緩和します
禁煙開始日から使用し、8週間貼ります。
禁煙開始日から4週間
ニコチネルTTS 30そのあと2週間
ニコチネルTTS 20そのあと2週間
ニコチネルTTS 10
禁煙治療の保険適応 (下記を全て満たす方が保険診療の対象です)
- ただちに禁煙しようと考えている方
- 1日の喫煙本数 X 喫煙年数 が200以上 (35歳未満では問わない)
例)1日30本で15年間 30 X 15 = 450 - ニコチン依存症と診断される方
簡単な問診にておこないます - 禁煙治療をうけることを文書にて同意した方
※以前保険診療で禁煙治療を受けたことのある場合は、前回治療の初回診療日から1年経過していることが必要とされます。
禁煙治療の費用
医療費3割負担の場合、約3ヶ月間の治療スケジュールで以下の通りです。
ニコチンパッチ ・・・約1万3000円
チャンピックス内服・・・約2万円
タバコを1日1箱吸う人の場合、禁煙治療に支払う費用のほうが、タバコ代よりも安くなります。